気まぐれガラス日記 気まぐれガラス日記24  2021年 新作に向けて

 2021年2月2日新作に向けて    2020年は終始コロナコロナで思いもよらない
  1年となりました。今年になっても先が見えない状況
  は現在も変わりません。
  山のガイド仕事はバス移動のツアーが無くなり壊滅的
  です。私は一昨年でスキーインストラクターの仕事は
  卒業しましたが、大型バスで移動し、修学旅行を兼ね、
  数百人の移動をともなうこの時期のスキー教室はほぼ
  中止の状況で、これも気になるところです。

  巣籠状態の一年を過ごし、今までできなかったガラスの
  仕事に集中する環境だけは嫌というほど整っています。
  さあ!何を創ろう。
 スキー板    それにしても、雪のシーズンともなれば
  ソワソワして仕事どころではなかったのに
  今年は、モチベーションが上がることなく
  なんと、昨年チューンナップしてラップした
  ままのスキー板が寂しそうです。
今年はいくつか新作を同時に制作し始めました、新しい形のランプシェードのガラスカット。 
 ランプシェードガラス              ランプシェードガラスカット
 陶器のベース      陶器で制作したランプシェードの台に
  シェードを合わせています。
  この作品は20年前にガラスをカットしたまま
  中断していました、技術的にどこまでやるか?
  壁に突き当たった結果ですが、少し時間を
  置くと以外と解決します。
  20年は長すぎですが、また違う景色が見えて
  くるかも知れません。
           山の仕事の事情やキルンの修理などで中断していたヒュージンググラス、8年ぶりに再開しました。シリコンの本型はすべてオリジナル。
 石膏流し      シリコン型から
 粘土で本型を造り石膏型を取ります、型にヒュージングしたガラスを鋳込みますが、1回の焼きで型が割れてしまうと悲しい。
 粘土本型       スラッピング
 金継も     金継です。陶器のランプシェード台を制作する
  都合、どうしてもやらなくてはならず、器の
  金継も始めました、繕った後、漆と金で仕上げ
  ます。

                       気まぐれガラス日記 気まぐれガラス日記24  2020年12月4日 アンティークグラスのランプシェード制作

 マルチカラースペックル    アンティークグラスのランプシェード制作のガラス素材です。
  アメリカ シアトルのフリモント社で作られたマルチカラー
  スぺックル66cm×55cm。このガラスは吹きガラス作家
  Jim  Flanagan氏が一枚一枚丁寧にハンドメイドした極めて
  貴重な一枚で当然価格も高価になります。
  今までランプシェードを作り続けて来ましたがフルにアンティーク
  グラスを使用してシェード制作は初めてです。15年も前に
  手に入れて眺めていましたが、個性が強くステンドグラスパネル
  には出番がありませんでした。この1枚のサイズに合わせた
  デザインでランプシェードに仕立てます。貴重な1枚です、
  通常切り捨てるガラスのミミ(端)もそのままシェードの1段目
  に残しました。
 ガラスカット    デザインしたシェードのサイズギリギリの
  ガラス素材、カットのミスは許されません。
   手吹きガラスの厄介な点、ガラスの厚みが均等ではないのです、1mmの所もあれば6mmの
部分まあります、厚すぎると鉛の桟に入りません。極端に薄いと使えないのです。高価なのに!
 ガラスの厚みの差            ガラスの厚みと鉛桟
 ビベルド処理     手間がかかりますがガラスピース全数を
  厚みを均一にするビベルド処理することに
  なりました。結果的には鉛桟での組み上げ
  がスムーズなり正確な作品に仕上がります。
 色合わせ    カットした全ガラスピースを並べ
  色合わせ、これは好みでOK。
 1段目平組    1段目の平組16枚
 1段目曲げ    1段目曲げ
 ブロンズキャップ溶着    外側の半田を流しオリジナルブロンズキャップ
  を溶着します。外側の半田は流しながら余分な
  半田を残さないようするとキレイに仕上がります。
 内側の半田   内側の半田、頭頂部4、5段は外側と同じく
  可能な限り薄く、3段目やや厚く、1,2段目
  はかなり半田を厚く流します、これは下段の
  強度のためです。
 
 マルチカラーのランプシェード     マルチカラーのランプシェードの完成です。
  最近のおしゃれな生活空間には、このくらい
  鮮やかな色合いがあるとより楽しいのでは
  と思っています。
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