小口研治ものつくり雑記19  2024年5月28日  金繕い

 自作漆風呂    失敗で終わったままの陶磁製の
  ランプベースを何とか活かそうと
  始めた金繕い(金継)。始めに作った
  自作の漆を乾燥する為の「漆風呂」。
  温度をコントロールするヒーターを
  セットしました、湿度の調整も出来ますが
  濡れタオルで十分でした。
 金継    日用使いの雑器は技法に余り
  拘ることなく使えれば良いという
  感覚で、詰め物は漆素材ではなく
  最新の科学素材を使用して、
  最後は本漆と純金粉を使用して
  仕上げました。
銀繕い    黒い釉薬には銀がよく合います。
銀継ぎ    これも純銀粉を撒きました。
  グレーの釉薬に渋く合います。
ニュウの金継ぎ    これは焼成時にできたニュウ
  金で合わせました。
 器の周りの欠け、これも焼成時のニュウと思います。
 器周りの繕い
 器周りのニュウ    塗る漆の厚みのが不均一で
  金の光にムラが出ますがまあ
  それも景色としましょう。
    特別に器に感心があるわけではありませんが、この器、調べた限りでは
「中国清時代の染付皿 大清道光年製」のようです。この時代の大量生産品
ですが、文様は全て手で描いています。それにしても、この器の裏に描いた
文様の筆使いは尋常ではない手練れを感じ思わず見入ってしまいました。
 中国清時代染付皿
 陶磁ベースの金繕い    35年余りほって置いたランプベースも
  無事形になりましたが、まだ残リがあるので
  金継ぎの作業は続くのです。
 漆風呂で乾燥    漆は温度20°~30℃ 湿度70~85%で
  乾燥します。漆風呂で乾燥中。
  段ボールでも出来ますが生活空間に
  置くので見た目重視の漆風呂です。
金継ぎ作品    思っていた事を頭のなかでイメージを
  繰り返し、イメージ通り目に見える形に
  なる事こそ作り手が至福を感じる時
  なのです。

                   小口研治ものつくり雑記19  2024年5月27日  陶磁ランプベースの制作

 陶磁ベースの割れ
   ステンドグラスのテーブルランプを今まで
  いくつも作って来ました。
  問題は思い浮かんだ形のランプのベースを
  作る事です、素材として金属、石、木等を
  加工して形にして来ました。陶磁器も
  チャレンジしましたがどれも割れ等の問題
  を解決出来ないまま失敗作を積み上げて
  来たのです。
 内側の割れ    失敗作とは言え捨てるのは忍びなく
  時折眺めていたのです。
  そこで当時から頭の片隅にあった
  日本伝統技術の「金継」技法を用いたら
  何とか成るはず、と考え技法を等を
  模索して来ました。
金繕い    自家使用の器の欠けの修理から
  始め、何とかなりそうな感触を得た
  のです。
  割れを修正して漆を施し金を撒く
  行程です。
モーガルの成型    陶磁ベースには電球をセットする
  モーガルの部分も成型してあり
  市販のモーガルの金属部分を
  流用しました。
モーガルの完成    モーガルの部分の完成
 陶磁ベースの完成です、割れも金繕いで景色となりました。
 陶磁ベースの完成
 陶磁ベースのテーブルランプ    日本の伝統文化恐るべし!
  この陶磁ベースが完成するのに
  何と35年もかかってしまいました。
  気の長い話です。

                      小口研治ものつくり雑記19  2024年1月23日   ランサーエボリューション7

 ランサーエボリューション7    ものつくりのネタがないので
  趣味の車ネタ。
  22年前に作られた三菱の名車
  ランサーエボリューション7です。
  性能の裏付けから派生した美しい
  デザインは魅力的です。
  
 ランサーエボリューション7GTA    10年間で1万km程度の走行で
  機械的に維持するだけの車は
  日常生活では役に立ちません。
エンジン    もともとWRCのラリーに勝つために
  進化して来た歴史が車名となりました。
エンジンルーム    272馬力のエンジンにフェンダーを
  削って詰め込んだ大形インタークーラー
  HKSブローオフ等々の後付けパーツで
  迫力upのモンスターです。
錆対策    古い車の維持は錆との戦い
  なのです。
  塩カルを散布する冬は車を
  塩漬けにするようなもの。
  冬は乗りません、雨の日も
  乗りません (-_-;)
トリップメーター走行距離    錆と戦い、冷たい視線の
  家族との戦いでもあるのです。
  そろそろ潮時か?

                       小口研治ものつくり雑記19  2022年5月29日  クラフトフェアまつもと

   第38回クラフトフェアまつもとに出かけました。快晴の空の下、3年ぶりの開催です。
 クラフトフェアまつもと2022
 快晴の下、クラフトフェアまつもと
   お目当ては吹きガラスの前田一郎さん。
ここまでシンプルにして味わいある作品に徹する事はなかなか出来るものではありません。
 前田一郎さんの器
 前田一郎さんのガラス
 今回選んだガラス    今回選んだ1作、素晴らしい!
  よく冷えた純米酒で乾杯だ~!

                       小口研治ものつくり雑記19  2021年3月3日  粘土型.石膏型

 粘土型    ガラスを融かして器を作るために必要な
  型を作ります。まずは粘土で、市販の素焼き
  の物もありますが、オリジナルとなると
  自分で作る以外ありません。
 既製品の流用    すべて粘土で作ると多量に必要なので
  市販の器で使えそうなシルエットがあれば
  流用します。
シリコンマザーモールド    石膏型からシリコン型をとって
  マザーモルードを起こします。
 シリコン型    石膏型は何度も使えないため、粘土型から
  石膏型を取りさらにシリコン型を取ってコピー
  できるように準備します。
 シリコン型から石膏型コピー    シリコン型から石膏型をコピー
石膏型    シリコンのマザーモールドから
  石膏型のコピー。
 石膏型完成    平面にフュージングしたガラスを
  この石膏型に載せ、熱したガラスを
  融かし込み 器に成型するのですが、
  現在の吹きガラスが発明される以前の
  技法で面白いのですがこの行程を考える
  と、単純な食器造りには向きません。
  今のところは知り得た範囲でいろいろ
  試してみたいと考えています。
  
   ものつくり雑記18へ     目次へ     問い合わせへ