小口研治ものつくり雑記18  2021年2月28日   無名の有名人再び

 頭脳警察レコードジャケット     1972年レコードデビューしたロックバンド
  頭脳警察、その内容から、発禁、放送禁止他
  数々のエピソード満載のグループが存在した。
  そのグループのレコードアルバムのグラフィック
  デザインに登場したのが無名の有名人の肖像画です。
 ポスター原稿      この肖像画のもとは有名なモンタージュ写真で
    三億円強奪犯を想定して描かれたものです、余りにも
 有名になりすぎ捜査への支障も懸念され、取り下げた
 と言うエピソードもあった代物なのです。
    そのモンタージュ写真のポスターを交番の掲示板から
    パクって(時効です(-_-;)肖像画と 称し作品としました。
    それをさらに頭脳警察がパクってレコードジャケットに
    使用したのです。ストーリーとしては面白い筋書です。
    昔のコレクションはすべて処分したつもりでいましたが、
    当時の稚拙な原稿と初刷りが残っていました。
    1972年ジャパンアートフェスティバル出品とありますが
    出品したかは記憶は定かではありません。
    三億円事件の詳細に興味のある方はは下記ページをご覧
 ください。
   ステンドグラス小口研治のスタイル ものつくり雑記
 無名の有名人    2021年1月フランスのコレクター(たぶん)Jean-R氏から
  メールをいただきました。
  この美しいポスターを是非譲ってほしいとの事。
  40年以上誰の目にも美しいと映らなかったこの絵面が
  美しいと感じた人が現れたのです。
  このフランスの方は頭脳警察のレコードジャケットで知り、
  神田の現代美術を扱う古書店のwebページからついに
  私のwebページに辿り着いたとの事です。所有していた
  グラフィック作品はすでにほぼすべて処分していましたが、
  この自分の作品の初刷りの一枚は 残っていました。
  早速フランスのコレクターさんに向け発送しましたが、
  WWWの威力恐るべしです。この種の嬉しさはとても
  言葉では表現出来ません、美味しいワインで乾杯です。
 
 ※ WWW=ワールドワイドウェブ


                                     小口研治ものつくり雑記18  2021年2月25日  栗集成材のテーブル制作

 栗集成材     栗集成材のテーブルを作ります。
  材質は多種類ありますが、どうしても4cmの
  厚みが必要であったことと、やはりコスト面で
  栗を選びました。天板としてはウォールナットなど
  憧れはありましたがとても高価です。
  それとこの厚みのものは見つかりませんでした。
  始め見た印象はやけに白いな~。
  
 糸面取り    木工に関しては素人ですが出来上がりの
  イメージが頭の中にあるので迷いはありません。
  まず鉋を研いで糸面を取ります。
       4cmの厚みにこだわった理由は、両A面
  つまり、両面同じく仕上げ使用します。
  厚みがあった方が反りが少ないと考えた事、
  反りがあったらひっくり返して使えばもしかして
  直るかも?
   仕上げに関しては、塗装はしないつもりですが、あまりに白いので柿渋で着色して乾かない内に拭きとります。
水に強い栗に柿渋、いい組み合わせです。柿渋は機能面もありますが良い色合いになります。
 着色             柿渋着色
 柿渋すりこみ    この時点ではあまりぱっとしませんが
  木目ははっきり浮き上がっています。
 蜜蝋すりこみ    柿渋をすりこんで乾燥したら最後に
  えごま油を配合した蜜蝋で仕上げます。
  普段から柿渋と蜜蝋はアンティーク家具の
  修理や保護で使っていて、しかも自然由来!
  使えます。
特注のアイアンテーブル脚にのせて 栗集成材のテーブル完成。サイズ80cm×180cm、
 栗集成材のテーブル
 栗集成材の木目    塗装には無いしっとり感、いい風合いです。
  定期的に蜜蝋をすりこみ育てて行く感じで
  一般的ではありませんが…。 
 撮影ツールとして



  飯食い酒飲み用のダイニングテーブルで
  いずれ汚れや傷も使い込んだ景色として
  美しく育って行くのでしょうが、時には
  作品の撮影ツールとして役に立つと思って
  います。


    集成材は
       フジイの集成材
   アイアンテーブル脚は

ペイント工房


                            小口研治ものつくり雑記18  2020年11月5日  唐辛子の魔除け

 赤唐辛子   この時期、野菜コーナーに並ぶ
 色鮮やか唐辛子、物産市場などで
 見かける魔除けを作ってみました。
 ラフイヤで編む   今回は、稲わらの代わりに園芸用の
 天然繊維ラフイヤで編みました。
 唐辛子の魔除け   色鮮やかな唐辛子の魔除けの完成です。
 自然のもの故に形を揃えるのに手間取り
 ますが、揃えかたによってはグラデーション
 にしたりして、配色を楽しむのも楽しいです。
 色鮮やかな唐辛子の魔除け   ポジティブなイメージの赤は昔から
 魔除けや疫病除けになると信じられて
 います、お稲荷さんの鳥居も赤です、
 辛味成分のカプサイシンの刺激も
 なんとなくその気になりますね。
 唐辛子はしし唐やハバロネもその
 仲間、世界的ににみても多種類です。
 ちなみに鷹の爪は品種の名前。

                     小口研治ものつくり雑記18     2020年9月23日  鍛冶屋

 3点吊り金具   重量のある大型のランプシェードを
 3点吊りで制作しました。1点で吊っても
 問題はありませんが、視覚的に大丈夫か?
 と思わせてはそれこそ問題です。
 3点で吊って全体に安定感のある仕上がりに
 なるように、飾りも兼ねクサリの中間を繋ぐ
 金具を制作しました。
 叩き目を着ける   鉄の丸棒をバーナーで熱し打ち目を着ける。
 熱して叩き形を作る    熱しながら叩いて思い描いた形に
 曲げて行く、この程度の炎でも結構
 な細工が可能です。
整形   イメージ通りの形になるまで熱し、
 叩きを繰り返す作業です。
蜜蝋で錆を定着する   最後に鉄が熱い内に蜜蝋で錆を定着
 させて出来上がりです。
 完成  3点吊りランプシェードの完成。 
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