ステンドグラススタイルガラス日記13  2014年12月31日 ドアガラスの制作

 アンティークグラスの断面   ドアに嵌め込むガラスの制作です。

  4枚のガラスがありますがカット前は1枚のガラスです、

  薄い部分で2mm、最も厚い所は7mm余りもあります。

  ドアなど建具に納める場合、周りを5.5mm厚の鉛で

  厚みを同一に仕上げます、薄いガラスはパテで調整し

  厚いガラスはひたすら削ります。
 削り後   厚い部分を削り、周りは3.5mm厚に。

  厚い部分は7mmのまま、色の深みは

  そのままです。
 削った所を艶が出るまで磨きます。効果はちがいますがいわゆるビベルドグラスの技法です。
 磨き面1
 まさかこんな仕事になるとは思いませんでしたが、やってみるとキレイです。
 磨き面2
 光りの屈折で厚い部分が良く分かります。、両面8辺を削って磨きました。気の長い仕事です。
 磨き面3

                             ステンドグラススタイルガラス日記13  2014年11月26日 月見草パネル制作

 ステンドグラススタイル月見草のパネル   月見草のステンドグラスパネル3点を制作します。

  花のデザインはほぼ同じですがサイズが異なることと

  お客様の要望などに合わせガラスを選択してそれぞれ

  個性ある作品に仕上がりそうです。
 ステンドグラス制作ガラスカット   型紙からガラスをカットして行きますが、花の中心部分に

  特徴があり忠実に表現した結果、パーツの細かいこと。

  この苦労が全体の絵柄を引き締めるのです。
  ステンドグラスのガラスをカットした後、パネルに組み上げる方法は薄板のガラスに限り二通りあります。

古来、ヨーロッパを中心にキリスト教会を彩ったステンドグラスの美しい光の芸術の多くはいまさら説明するまでもありませんが、

その技法は今も変わりなく受け継がれ基本的に変わりありません。柔軟性のある金属、鉛の特性を活かし本来、接着の難しいガラスを

鉛を介して繋ぎあわせていく技術は地震などの外圧から柔軟さで守り、たとえ破損してもその部分だけ修復すればまったくその価値は

衰えることはないのです。一方、米国の芸術史上大きな足跡を残し、ガラス工芸至上いまだ人気の衰えないティファニースのステンドグラスの

作品。ガラスの接合を鉛ではなく銅箔を用いた歴史的発明によります。今回の月見草のデザインではそのパーツの細かさゆえ、ガラスの

組立はティファニースタイルで行いました。個人的には鉛線の質感が好きなのですが、表現優先でパーツが小さ過ぎ鉛組は困難でした。
 ガラスカットと銅箔
 ガラスのカットが終了しました、カットが終わると同時に銅箔をガラスの周りに丁寧に施してゆきます。
 ガラスカット終了
 ステンドグラスの半田作業   銅箔を施したガラスを半田で固定します。

  半田ゴテのコテ先を目いっぱいシェイプして

  美しい半田のラインを形造りますがコテ先は

  みるみる酸化し融けて減ってゆきます。

  鉛組と異なり柔軟性に劣りますが小品の

  細かい 表現には欠かせない技術です。
月見草文ステンドグラス 完成です。 全体はこちら
 ステンドグラス組み上がり
   ガラス日記12へ     目次へ     ものつくり雑記へ