小口研治の気まぐれガラス日記16  2018年1月6日  ガラスパネル「陽、風、水」制作記

 施工場所    一昨年ご依頼いただきましたステンドグラスパネルの

  制作です。  サイズは W 600×H 1500mm

  ギャラリー空間をコンセプトにしたオープンスペースの

  中心に位置しています。どのようなカタチに表現するか

  楽しい悩みの始まりです。

  お客様の要望はブルーのガラスが好み、外観が透けて

  見えたらなお良し、との二点です。
 まず、イメージした画像は山岳ガイドで日頃目にする自然の表情です。
イメージした陽の画像         イメージした水の画像

 デザイン画    どんなデザインをしても存在しないガラスを

  使うことはできません。絵具を混ぜればイメージ

  した色が使える絵画と違うところです。

  まず、手持ちのガラス素材でデザインして

  足りないものは可能な限り探しだし無理な

  部分はスッパリと諦めて折り合いをつける

  のです。

 およそのデザインが出来たらガラスのカットを考えながら原寸の型紙を作ります。
 型紙制作
 ガラスの厚み    今回使用のガラス素材はすべて手吹きの

  フルアンティークグラスです。左の写真のように

  手作りゆえにガラスの厚みが不均一で、1mmの

  ところもあれば5mm以上もあり厚すぎるところは

  削り、薄すぎるところはあらかじめカットしてピース

  を増やすか捨てることになります。
 陽のピース    今回作品、「陽」の部分のガラス。
風のピース     カットした「風」の部分

  アンティークグラス独特の施された歪み

  と気泡が空気の流れをイメージします。
水のピース    ブルーをサンドブラストで抜いたフラッシュグラス。

  ガラスの厚みがないとブラストの時穴があいてしまい

  使えません。
ガラスカット    ガラスカット終了
風から水への流れ    カットした風から水への流れ。
 ガラス組    鉛桟によるガラス組
 組み上がり    ガラス組終了。

 フルアンティークグラスの世界    ステンドグラスパネル「陽、風、水」

  透明感のあるフルアンティークグラス

  の世界です。

                      小口研治の気まぐれガラス日記16  2017年10月29日  カラフル星のランプ制作記

   6年ほど前、当時イギリス在住の知人からいただいた郵便物に貼り付けてあった、星型のサンキャッチャー(窓辺などに置き外からの透過光で

楽しむ) の雑誌の切り抜き写真を参考にランプを作りプレゼントしました。写真の物は簡易な方法で作ったものです。私のスタイルで作りましたが

ランプとしてはサイズ的に無理な部分が気になっていました。過日、そのWebページを見た方から「カラフル星のランプ」を作ってほしいとの依頼が

あり改めて 1から作ることにしました。
 星のサンキャッチャー                     星のランプ
 スチレンボードのモデル制作   まずは、スチレンボードでモデルを作りバランスを見ます。
五角錐のモデル    今回はランプ内電球のスペースを確保して

  さらに、5角錐を加えたモデルと2種類を制作

  します。
   2種類のモデル完成!ボリュームがわかればOKです。
                                             星のランプのモデル  5角錐のモデル
   次に、ガラスを正確に切るための木型の制作。
                                      ガラスカットの木型  木型完成
 ガラスカット    型紙でガラスのカット
組立冶具    組立用冶具も作ります ('_')
組立工程    こんな感じで組立ます、ここで正確に組まないと

  次の行程で苦労することになります。
 組立後半    組立後半、もともと内寸法で型紙を作りますが

  外寸法で合わせる部分がありピタリとは会いません。
5角錐モデルの完成    完成です! (^_^)v
   気まぐれガラス日記15へ          目次へ          ものつくり雑記へ