気まぐれガラス日記25  2021年2月27日  A型ランプシェード制作

 ガラス素材オパールセントグラス    ランプシェード制作のガラス素材、
  オパールセントグラス です。かなり古いと
  思われるガラスで、しかもいただき物のなので
  メーカーは不明です。どうも徐冷が十分で
  ないとみられとても扱いにくいガラスでした。
 ガラスカット型紙    ガラスのカット、最近は型紙をプラスチック
  に変えました。ペンで線を引くゲージとして
  使います。このガラス、私の腕が悪いのか?
  変な方向にパリパリ割れるいやなガラスです。
 色合わせ    ライトテーブルで色合わせ。
 反射光で    反射光で。
 糸面取り    カットの後、全ての角を平面研磨機で
  面取りします、これで鉛に引っかかること
  がなくスムーズに組み上げられます。
 平組    1段目の平組、全長は計算で正確に出ます。
 H型一片カット      2段目に角度をつけるために8mmケイムを
  ダブルで突合せる行程、H型の鉛の一片を
  カッターで切り除きます。
 Wケイム仮付け    Wケイム突合せの仮付け。
Wケイム半田流し    幅があるので200wの半田ゴテで
  はんだを流します。
 角度起こし      突合せた鉛の内側の一片を内側に折り込み
  角度にあわせ折り曲げて行きます。
   Wケイムで角度がつきました、角度はある程度調整出来ます。
 Wケイム角度つけ                 Wケイム断面
 2段目ガラス角度    2段目ガラスの角度。
 Wケイム    平組したパネルを立体的に丸めて連結。
 鉛下処理    組み上げる前のケイムの下処理。
鉛小端潰し    ケイムの小端潰し、全て組み上げが
  スムーズに進むための下処理です。
 2段目組    2段目組
 3段目組    3段目組
 トップ処理    キャップ部鉛処理
   外面を全面はんだを流した後キャップの溶着
 溶着      溶着と刻印
   Wケイムの内側とキャップ部の内側、組みやすいように開いておいた鉛を戻し内側の半田流し。
Wケイム内側            トップ部内側   
   内側の半田流しは150wの半田ゴテ、角に届くようにコテ先の角度を変えています。Wケイム部は半田を多く流し強度を上げます。
 内側半田流し            Wケイム部半田流し
 使用半田ゴテ    使用した半田ゴテ、左からWケイム付け合わせ
  に200w、150wと角度を変えたこて先
  100wは仮付けに使いました。
   仕上げの着色メッキ、これでグッと引き締まるのです。
 着色メッキ          内側着色メッキ
 A型ランプシェード制作完成    A型ランプシェードの完成。

  このステンドグラスのランプシェードは
  昨年、逝去された私の師匠である吉田光次氏が
  大竹ステンドグラスの大竹龍蔵氏から受け継いだ
  ステンドグラス技法にランプシェードの立体の
  作品を追求するため独立したという経緯があります。
  私も受け継いだ技を少し伸ばしたつもりですが?
  あまり技術や絵面にこだわり、やりすぎると
  ティファニーグラスのようになってしまうので
  そこそこにとどめるのが私流です。
  機会があれば、小川三知~大竹龍蔵~吉田光次
  そう言えば森勇三さんも一度お会いしたな~。
  そんなことも記してみたいと思っています。


                         気まぐれガラス日記25  2021年2月23日   鉛ヤットコ

 鉛ヤットコ    ステンドグラスをケイム(鉛桟)で組むのに
  使う工具です、市販のヤットコを、使い良い
  ように加工したものです。
  ヤットコの名称は正確ではありませんが
  他にないので適当にそう呼んでいます。

  
 潰しヤットコ    ケイムを差し込みやすいよう鉛の小端を
  潰すもので、差し込む位置で調整出来ます。
  特に大型のランプシェードなど多量のパーツ
  をあらかじめ作る時に有効です。
   たったこれだけの事ですが、微妙で複雑な立体作品の場合とても役に立つのです。
 小端潰し               差し込み
 皺伸ばし    ケイムを丸めるさいできる皺を延ばします、
  先端を薄くして曲げてあり作業をしやすい形状に
  してあります。
  道具は自分の考えた情報を対象物に伝える大事な
  ものなのです。
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