2003年4月28日 奥穂高岳コブ尾根BC |
奥穂高岳のコブ尾根を登攀して奥穂高岳山頂から直登ルンゼをスキー滑降する計画をたて旧岳沢ヒュッテをベースに 西穂高岳右俣を滑り、足慣らしをしてコブ尾根に向かいました。当時はクライミングの経験も浅いまま、大した情報もなく ルートも確かめず、なんとコブ尾根の末端を扇沢側から取り付きました。今思うと冷や汗ものです、本来はコブ沢を詰めます。 |
両サイドがスッパリと切れ落ちたナイフエッヂの通過は 緊張します、朝、強烈な日差しの当たる斜面はグサグサに 雪が腐り、日陰はまだガリガリです。、ロープで確保している とは言え両側とも谷底が見えるだけに必死!です。 |
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強烈なアップダウンの繰り返しでした、 もう少しでコブ沢出会い辺りに。 後方には、霞沢岳、右には乗鞍岳の峰々の 春山らしい姿を遠望できます。 |
後方左下には上高地の河童橋が見えます。写真は私の最強のパートナーであり良き友であった故室谷安雄。 |
岩登りには目いっぱい邪魔なスキーを背に、15m余りの懸垂下降でこの尾根の名前の由来であるコブ岩を越えます。 |
コブ岩を越えれば、後はコブの頭へ 春の雪を踏みしめ高度を上げて行きます。 なんと、稜線に着いたのはすでに16:00 近くでした、とても奥穂高岳にはとどき ません、予定を変更して天狗沢に降る 事にしました。 |
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天狗のコルに着いたときはすでに真っ暗、 時間切れで半雪洞を掘りビバークとなりました。 尾根の末端から取り付いたため大幅に時間を 費やしてしまいました。 |
残念ながら奥穂高岳にはとどきませんでしたが 翌年の5月、奥穂高岳山頂に立ち念願の直登ルンゼを スキーで滑降することが出来ました。最近は普通に 滑られていますが思い出深い一本でした。 奥穂高岳山頂より後方はジャンダルム。 |
〇 このページは数々の山行を共にした故室谷安雄に捧げます。 |
2003年5月4日 白馬鑓ヶ岳中央ルンゼ |
白馬岳の周辺にはスキー滑降にはワクワクする ような斜面が数多く魅力に満ちています、一番分かり やすい白馬岳直下がドロップポイントとなる2号雪渓、 雪の付き具合で山頂からドロップできる事もあります。 雪庇の弱点をクリアすればあとは大雪渓まで落ちる ような滑降が楽しめます。 |
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白馬岳から稜線つづきの小蓮華岳、山頂から白馬沢に ダイレクトに落ちる直登ルンゼ、下部が左右に分かれて いて上から見ると岩塔がそびえているように見えて滑落 はNG、緊張しました。当時この2本は付き合ってくれる 友人もいなくて 画像に残せなかったのが残念です。 |
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最後は白馬鑓ヶ岳中央ルンゼの滑降です。 はるばる栂池から縦走して最後のスキー滑降、 中央ルンゼ滑降組は我がパートナー二人でした。 2回目のチャレンジでしたがこの周辺の地形に見られる 下部の漏斗状部分に落石が集中して通過は恐怖 そのものでした。以後ヘルメットを装備に加えたのは 言うまでもありません。 |
白馬鑓ヶ岳(2903m)山頂直下中央ルンゼの滑降、白馬鑓温泉まで狭まる急斜面に吸い込まれるように高度を下げます。 |