山岳ガイド山岳ガイド小口研治田村まゆみ山岳ガイドの山岳ガイドの山日記山岳ガイドの山日記8  2020年12月8日  守屋山

 杖突峠登山口    守屋山にはいくつかの登山口がありますが
  今回は、杖突峠口から登り、立石コースを
  下山しました。12月ともなると出発時点は
  寒い!暖かい装備で出発です。
 唐松林の登山道    穏やか傾斜の登山道、里山の雰囲気を
  味わいながらの登りは快適です。
 キャンプ場    途中のキャンプ場も整備されていて、
  ここまでは車の乗り入れが出来ます。
 守屋山東峰    守屋山東峰1631m
  展望の山です、位置的にも八ヶ岳
  南アルプス、中央アルプス
  北アルプスが見渡すことができる
  場所なのです。さらに山頂付近では
  樹木伐採の最中でチエンソーの音が
  鳴り響いていました。途中出会った
  関係者によれば、何年もかけて複雑に
  絡まる森林組合を説得してようやく
  眺望のための樹木伐採にこぎ着けた
  そうです。
 守屋山西峰    守屋山西峰1650m
  西峰には一等三角点があり、
  「補点ですが地理学上重要なポイント」
  との説明が記されています。
 「山頂ヨガ」平坦で自然の絨毯敷きの山頂で、心と体のリフレッシュ。後方は八ヶ岳連峰。
山頂ヨガ 
 ラビット小屋    西峰頂上直下にあるラビット小屋
  寒い日の休憩場所にはありがたい
  ですね。
 立石    下山に選んだ立石コースの「立石」
  石というより岩、このコースには
  それぞれ名前のついた岩が点在して
  いてそれなり楽しめます、登山道も
  段差がなくて歩きやすいくお勧めです。
  次回は1月、2月の雪景色の時期に
  訪れてみたいものです。

            山岳ガイド山岳ガイド小口研治田村まゆみ山岳ガイドの山岳ガイドの山日記山岳ガイドの山日記8  2020年12月6日  南木曽岳

 南木曾岳登山口登山届     南木曽岳登山口の避難小屋で登山届を提出、
  今は、様々な届方がありますが、現地での
  提出は気持ちとして捨てがたいものがあります。
 南木曽岳登山口    避難小屋、トイレに駐車場とよく整った
  設備、ありがたい配慮です。
 樹木の名前の近道     林道をショートカットする遊歩道には
  樹木の名前が表示してあり、木曽の五木を
  覚えるには良い機会です。
  木曽の五木は、江戸時代尾張藩より伐採を
  禁止された木曽谷の針葉樹です。
  ヒノキ(檜) アスナロ(翌檜) コウヤマキ(高野槇)
  サワラ(椹) ネズコ(クロベ)
   山全体が枯れ葉色の中、鮮やかな赤い実が目を引きます、右は来年のために準備した蕾(冬芽)
ツルシキミの実は有毒のため誰にも食べてもらえません。シキミの実は植物としては唯一
毒物及び劇物取締法で「劇物」に指定されています、「悪しき実」が訛ってシキミとなった…とか?
 キシミの実       キシミの冬芽
 登山、下山道の分岐    南木曽岳の登山道と下山道の分岐
   広範囲にわたって自生するコウヤマキ、ヒノキと共に見事な天然林です、初めて目にしました。
 コウヤマキ              コウヤマキ自生林
 登山道    現地の木材で整備された登山道
整備された登山道    大きな岩と急傾斜に阻まれる地形、
  完璧に整備されていますが、これなくしては
  一般登山者の登山は不可能と思いました。
 南木曽岳山頂    南木曽岳山頂
  樹林帯で展望は期待出来ませんが
  各所に展望台が設けられています。
 チョックストーン    この山独特の角のない花崗岩の大岩が
  あちこちに点在していました。バランスよく
  引っかかっていたチョックストーン。
下山道    下山コースもかなりの急傾斜の連続です。
 分岐へ下山    無事、登下山道分岐着
 登山口帰着    登山口へ帰着!
  コンパクトですが登りがいのある
  良い山でした。普通の登山者でも
  登れるまでに登山道を整備した
  南木曽町の気概に脱帽です。

            山岳ガイド山岳ガイド小口研治田村まゆみ山岳ガイドの山岳ガイドの山日記山岳ガイドの山日記8  2020年11月29日  経ヶ岳

 仲仙寺登山口      家事作業中に膝を強打してしばらく歩けなかった。
  今日はリハビリ登山で膝を庇いながらおっかなびっくり
  の登山です。コースは仲仙寺登山口から。
 四合目大泉コース分岐    落ち葉の敷き詰められた、段差の少ない登山道は
  快適です、四合目は大泉ダムコース分岐。
 イヌ橅    いくつか見かけた橅の株立ち、見慣れている
  豪雪地帯の樹形と明らかに違っています。
  日本海側には分布しないイヌブナかな?と
  思いましたが樹皮は明らかにブナ。
  橅は木で無いと書き、昔は役に立たないと
  されていた(水分が多すぎて)、現在はその保水力
  から重要な樹木として大切にされています。
  
 サルオガセ    カラマツに着生したサルオガセ、
  谷全体の唐松に垂れ下がっていて
  異様な雰囲気です、ヤドリギのような
  寄生ではなく、霧から水分を得て、
  自ら光合成して養分を作るようですが
  見る限り着生された木は弱っています。
 初冬    五合目辺りまでの晩秋の景色から
  初冬の景色へと変わってきました。
 眺望の良い八合目、左から美ヶ原、浅間山、車山、八ヶ岳が遠望出来ました。
 八合目
 氷の雫    笹の葉から垂れた氷の雫が陽を浴びて
  イヤーアクセサリーのようにキラキラ
  輝いていました。
 笹に覆われた登山道    笹に覆われた登山道、コロナ禍の自粛期間中は
  登山道の無い山に登る機会があり、それなりに
  面白かったし慣れましたが、ぬかるみや雪で足元
  が見えないということはリハビリ中の足には心もと
  ない限りでした。
 経ヶ岳山頂    経ヶ岳2296m
  仲仙寺登山口から標高差約1356m
  頂上付近はかなり樹木が伐採してありましたが、
  眺望はあまり期待できません、樹間からかろうじて
  眺める程度です、眺望目的の伐採が認められる
  とは思いませんが、少し残念です。
  最近、権兵衛峠からの登山道が整備された
  ようで、そのコースから登った登山者は
  快適であったとの事でした。
 五合目陽だまり    五合目の陽だまりで休憩、唐松の林を覆う笹、
  ササユリの盗掘禁止の張り紙を見ました。
  ササユリの咲く時期に再び訪れたいですね。
 赤い実    華やかな色彩の少ないこの時期
   目を引いた赤い実、う~ん!分からん!
 下山終了     無事登山口へ、リハビリ登山は大成功です。
  何より、このコースは標高差はありますが、
  登山道に段差が少なくて非常に歩きやすい
  というのが印象的です、本格的な登山の
  トレーニングにはお勧めします。
  それにしても長い尾根だ~あ!
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